福祉をテーマにしたおすすめ映画③「最強のふたり」

洋画

🌟 おすすめ度

感動度 ★★★★☆ 心温まる友情とユーモアで泣けます。
分かりやすさ ★★★★★ ストーリーはシンプルで誰でも分かりやすいです。
リアリティ度 ★★★☆☆ 少し美化されている部分はありますが感情表現はリアル
総合おすすめ ★★★★★ 笑いと感動が絶妙です。幅広い人におすすめ

※簡単なあらすじや感想を含みます。ネタバレを避けたい方はご注意ください。

◆はじめに

Amazonプライムで観ることの出来る「最強のふたり」について紹介したいと思います。

人は、どんな境遇にあっても“笑う力”を失わなければ、人生は続いていく。
映画『最強のふたり』(原題:Intouchables)は、実話をもとにしたフランスのヒューマンドラマで、2011年に公開されました。
全身麻痺の富豪と、スラム出身の青年という、まるで正反対のふたりが出会い、心を通わせていく物語。笑いと涙、そして人間の温かさが絶妙なバランスで描かれ、世界中で大ヒットを記録しました。


◆作品紹介

監督はエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュのコンビ。
主演は、富豪フィリップ役にフランソワ・クリュゼ、介護人ドリス役にオマール・シー。二人の名演が作品の魅力を決定づけています。

事故で全身麻痺(四肢麻痺)となり車椅子生活を送る大富豪のフィリップス(フランソワ・クリュゼ)と複雑な家庭事情を抱えるスラム出身の黒人青年のドリス(オマール・シー)の2人の主人公が登場します。
2人の出会いは、失業保険をもらう為に就職活動を行なっているドリスがフィリップスの介護人を探す面接に訪れたところから物語は始まります。ドリスの率直で遠慮のない態度がフィリップの心を動かし、思いがけず彼を介護人として雇うことになります。

この出会いが、二人の人生を大きく変えていきます。


◆観たきっかけ

この映画を見ようと思ったのは、「介護」と「友情」というテーマが軽やかに描かれていると聞いたからでした。
介護や障害を扱う作品というと、どうしても重苦しくなりがちです。しかし『最強のふたり』は違います。
障害を“悲劇”として描くのではなく、“人と人の関係”の中にある笑いや希望を中心に据えている。
認知症や介護の現場に関心を持つ方にも、きっと共感できる作品です。


◆あらすじ

全身麻痺のフィリップは、事故以来、車椅子での生活を送っています。彼の家には多くの介護人志望者が面接に訪れますが、誰もが彼を「可哀想な人」として扱う中、ドリスだけが違いました。
「失業手当のために面接に来ただけだ」と正直に言うドリス。常識外れで、無遠慮、だけどどこか憎めない。

フィリップは、そんなドリスに“普通の人間”として接してもらえたことに新鮮さを覚え、採用を決意します。
最初はぎこちなかった二人ですが、やがてフィリップの車椅子を押しながらパリの街を疾走したり、音楽や絵画を通して笑い合うようになっていきます。

ドリスの率直さは、フィリップに生きる喜びを取り戻させ、一方でドリスもまた、フィリップとの出会いを通じて自分の人生を見つめ直していきます。
彼らの関係は、雇用主と介護人という枠を超え、まさに“友情”そのものへと変化していくのです。


◆見どころ・作品の魅力

本作の魅力は、なんといっても“笑い”と“感動”の絶妙なバランス。
フィリップの身体的な不自由を過度に悲劇的に描かず、ドリスの明るさや無邪気さを通して“人間としての自由”を感じさせてくれます。

ドリス役のオマール・シーは、この作品で一躍フランスを代表する俳優となりました。彼の陽気な笑顔、軽快なトーク、そして人懐っこい優しさが、フィリップの人生を照らす光のように感じられます。
また、フィリップを演じるフランソワ・クリュゼの演技も見事。表情だけで喜びや皮肉、痛みを表現し、セリフが少なくとも観客の心を強く揺さぶります。

映像面でも、パリの街並みやクラシック音楽とソウルミュージックの融合が印象的。階級や人種、障害といった“違い”を超えて、人間同士が心でつながる瞬間を見事に描き出しています。


◆感想

私がこの映画を観て感じた事は、介護の経験が全くないドリスが大富豪のフィリップスに接する姿が、「障害者」という視点ではなく「1人の人間として」接している姿が印象的でした。

作中でもありますが介護をする側や関わっている人達がフィリップスにお酒やタバコは体に良くないから吸ったらいけないとか、移動する車も車椅子の乗る安全な車でないと危ない等、人としてというよりは障害者として接しています。反対にドリスは一緒にお酒を飲んだりタバコを吸ったり、本人が以前乗っていたスポーツカーに乗って遊びに行ったりとフィリップスに対して1人の人間として向き合っていく姿が、とても私は心に響く作品だと感じました。

私も福祉に携わる職業人として、障害や病気の理解は大切だと思いますが、それ以前に1人の人間として向き合い関わりを持っていきたいと思いました。

まだまだ自分も含めですが社会は障害や認知症等の理解が不十分ではないでしょうか。少しでもこの作品を見て、障害があっても1人の人間として接することの大切さを感じていただければと思います

ご興味のある方は是非Amazonプライムで視聴出来ますので観てみてください。

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